2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

モナドと予定調和

ライプニッツに真っ向から取り組む前に、彼の説いた「モナドと予定調和」という考えについて暫し夢想してみる。 ライプニッツ(1646~1716)はジョン・ロック(1632~1704)と同時代の人。ということはスピノザ(1632~1677)とも同時代。カント(1724~1804)は少し後の…

正・反・合

私のように正式に哲学を学んだわけでもない素人学問でも哲学の「テーゼ、アンチテーゼ、ジンテーゼ」という言葉は十代の頃から知っている。 だが、最近あらためて「ヘーゲルの弁証法は正反合ではない。ヘーゲルは正反合と言ってない。」という話を耳にした。…

ギリシャ哲学の歴史学

古代ギリシアの哲学思想を当時の社会状況に即した情動に根拠を求めたいとの欲求を実現するため歴史学者の師尾晶子先生のお知恵を拝借した。 師尾先生のアルカイック期僣主制の時期を考察した歴史学の論文から、ミレトス派のタレスやエレア派のパルメニデスの…

コギトとモナド

昨日はエズラ・F・ヴォーゲルの『トウ小平』を読んでいた。(この登におおざとの漢字が出ないのは悩ましいが…) というのも最近『評伝 小室直樹』という本を買ったのだ。著者の方とは多少のご縁があったので買ってみようとアマゾンで検索してみたら定価の8割…

これから読みたい本、論文

●師尾晶子(千葉商科大学)「古代ギリシアにおける「他者」の発見と「他者」との境界をめぐる言説の展開」 ●丸山恭司(広島大学)「教育において<他者>とは何か~ヘーゲルとウィトゲンシュタインの対比から」 ●小林正士(国士舘大学)「ヘーゲルの社会哲学と市民法…

東洋医学と東洋思想

頼んでおいた藪内清さんの『中国古代の科学』(1964年)が届けられた。 とても示唆に富んだ魅力的な知見が綴られている。 いくつかピックアップしてみると ①「近代科学の開幕は十六世紀のヨーロッパからはじまっていて、十九世紀の後半から科学と技術とが密接…

鍼灸あるいは周辺文化への雑感

あらかじめ何らかのテーマやタイトルを付して記述をしていくことは論点を整理して論理の道筋を明らかなものに再構成していくわけだから読むほうも読みやすいかも知れないが「書くことは考えること」(パスカルの言葉らしいが(笑))との「自分史上初」の未知な…

東洋思想

昨年、北京で開催された世界哲学会議のパンフレットを見ると開催国である中国の歴史に残る思想家たちの肖像画が並んでいる。 孔子(Confucius)、老子(Lao Tze)、孟子(Mencius)、荘子(Chuang Tze)、王弼(Wang Bi)、慧能(Hui-Neng)、朱熹(Chu Hsi)、王陽明(Wang…